犬が歯磨きを嫌がるとき|いきなり歯ブラシを使わない5ステップ
犬の歯磨きは大切とわかっていても、口を触らせてくれないと続きません。うちでも後回しにしていた時期があります。口元に触るところから歯ブラシまで、嫌がらせにくい順番で書きました。
お手入れのなかで、いちばん後回しにしていたのが歯磨きでした。歯ブラシを出した瞬間に逃げる時期が長くて、こちらも犬も疲れて終わる日が続いていました。
歯磨きは毎日の習慣にしたいケアです。ただ、最初から「歯をきれいに磨く」を目標にすると、難易度が高すぎます。
うちで動いたのは、口元を触られても平気になるところまで戻したことでした。歯ブラシはそのあとです。以下は、その順番を5つに分けたものです。
歯磨きは、できれば毎日の習慣に
AAHA(米国動物病院協会)は、家庭でのデンタルケアとして毎日の歯磨きを、歯垢の蓄積を減らす最もよい方法と案内しています。
だからといって、今日から毎日完璧に磨かなければ意味がない、という話ではありません。
嫌がる犬を押さえつけて磨くと、次の日はもっと嫌になります。
まずは「口の近くに手が来ても嫌なことは起きない」と覚えてもらう。
遠回りに見えますが、結局これが続けやすい道だと思います。
ステップ1:顔のまわりを触る
いきなり口を開けません。
頬、あごの下、口の横。
普段のなでる時間に、顔まわりへ少し触れます。
触れたら褒める。
嫌がる前にやめる。
最初はこれだけです。
顔を触られること自体が苦手な子なら、歯磨きより前にここへ時間を使います。
ステップ2:唇を一瞬めくる
顔に触られても落ち着いていられるようになったら、唇を少しだけめくって歯を見ます。
1秒見せてもらったら終わり。
そのあとおやつや遊びなど、犬が好きなことにつなげます。
口を大きく開ける必要はありません。
ステップ3:指やガーゼで歯に触れる
次は、清潔な指や犬用のデンタルシート、ガーゼなどで歯の表面へ軽く触れます。
ゴシゴシ磨くのではなく、まず「歯に何かが触れる」ことに慣れてもらいます。
1本触れたら終わりでも大丈夫です。
毎日少しずつ範囲を増やします。
歯ぐきが赤い、出血する、触ると強く痛がる場合は、練習を続ける前に動物病院へ相談してください。
すでに口の中が痛ければ、歯磨きを嫌がるのは当然です。
ステップ4:犬用歯ブラシを見せる・当てる
ここでようやく歯ブラシです。
最初は磨かず、匂いを嗅いでもらう。
口元に近づける。
歯に軽く当てる。
それが平気なら、数回だけ動かします。
歯ブラシは犬用、または獣医師から勧められた柔らかいものを使います。
力を入れる必要はありません。
ステップ5:少しずつ磨く場所を増やす
前歯だけ。
今日は右側だけ。
明日は左側。
こんな分け方でも大丈夫です。
「全部やらないと終われない」と決めると、人も犬も歯磨きが嫌になります。
最初のうちは、短く終わって成功した日を増やすほうが大切です。
人間用の歯磨き粉は使わない
これは必ず覚えておきたいところです。
犬は歯磨き粉を口から吐き出してうがいをすることができません。
AAHAも、人間用の歯磨き粉はペットに有害な場合があるため使わず、ペット用を使用するよう案内しています。
味付きの犬用歯磨きペーストが合う子もいます。
新しい製品を使うときは表示を確認して、犬用のものを選んでください。
デンタルガムだけで終わりにしていい?
噛むタイプのデンタル製品は、家庭でできるケアのひとつです。
でも、歯ブラシとまったく同じではありません。
AAHAでは、歯磨きに加えてデンタルチュー、飲み水に加える製品、デンタル用フードなどを選択肢として紹介しています。
歯ブラシがまだ無理な期間に補助として使いながら、少しずつ口に触る練習を続ける方法もあります。
誤飲しないサイズや硬さか、犬に合っているかも確認してください。
口臭が強いなら「歯磨き不足」と決めつけない
強い口臭は歯科疾患のサインになることがあります。
赤く腫れた歯ぐき、よだれ、食べにくそうな様子、食べ物を落とす、顔の腫れなども受診のきっかけになります。
すでに付着した歯石は、家庭の歯ブラシで取るものではありません。
気になる状態がある場合は、磨いて様子を見るだけにせず獣医師に相談してください。
今日は「触れただけ」で終えていい
犬が歯磨きを嫌がるなら、いきなり歯ブラシで全部磨こうとしないこと。うちでは、この順番に戻してから少しずつ進みました。
顔に触る。
唇をめくる。
歯に触る。
歯ブラシを当てる。
少しずつ磨く。
何につまずいているのかも見えやすくなります。毎日少しでも、嫌がる前に終えて褒める。体を触る練習は、ブラッシングと重ねると、口元だけ特別扱いにならなくて楽でした。
参考にした情報
- AAHA「Dog & cat dental disease: Signs, professional cleanings, anesthesia, and home care」
https://www.aaha.org/resources/your-pets-dental-care/ - アニコム損保「犬の歯磨き方法!歯周病を予防するために。」
https://www.anicom-sompo.co.jp/inu/1554.html
記載内容は2026.08.13時点の情報です。
この記事は愛犬とのくらしで調べたこと、試したことの記録です。体調や行動に不安があるときは、かかりつけの獣医師に相談してください。